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チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力(ボリス・ジョンソン ) ブックレビュー21

こんにちは、

アジュベです。

 

 

やや歴史物っぽい、しかし小説的な本の紹介です。

 

チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力
名前は聞いたことがある人がほとんどだと思いますが、
イギリスの元首相、ウィンストン・チャーチル氏の生涯について書かれた書籍です。
 
著者は、新聞記者やロンドン市長を経て、
保守党下院議員を務めているボリス・ジョンソン氏。
氏は、イートン校、オックスフォード大学ベリオール・カレッジ出身の
高学歴なイギリス人です。
 
チャーチルの人となりが主題
 
さて本書は、第二次世界大戦時の1940年から1945年7月にかけて、
また、大戦後の1951年から1955年にかけてイギリス首相を務めた
ウィンストン・チャーチルについて記載された書籍です。
チャーチルの、政治家としてはもちろんのこと、軍人として、夫としての
人となりについて、時間を行きつ戻りつしながら描かれています。
 
チャーチルを賛美する前提で書かれている
 
舞台の中心は、第二次世界大戦時。
チャーチルは、ヒトラー率いるナチスドイツの支配の恐怖から
たった一人でイギリスはじめヨーロッパを救った英雄として描かれています。
そして、それはチャーチル以外に実行できる人はいなかっであろう、とまで。
一人で動かした、他にできる人がいなかった、というのは
著者の思いが強くにじみ出ている印象です、。
 
歴史を知るための本ではなく、チャーチルの伝記
 
物語は、チャーチルの周辺の歴史についての記述もされていますが、
目的は史実を伝えることではなく、あくまでチャーチルという人間がどういう人で、
どのような人生を歩んだのかを伝えること。
なので、19世紀後半から20世紀半ばにかけての
イギリスやヨーロッパの歴史を正しく把握したい方は、
本書とは別に歴史の本を読むべきです。
 
エンタメとして楽しむ本
 
なので本書は、何かしらの事実を知ったり、事実に基づいた教訓を得るのではなく、
チャーチルの人となりを知って楽しむ、エンターテインメントという色彩が強いです。
エンタメであると割り切り、チャーチルがどんな人なのか知りたい!
という思いを持っていれば、大変面白い読み物です。
実用書ではなく、小説寄りに捉えて読んでみてください。
 
ではまた