ブックレビュー5:新・観光立国論(デービッド・アトキンソン)
こんにちは
アジュベです。
本の紹介です。
いかにすれば、日本により多くの外国人観光客を呼び込むことができるのか、
その施策案を提言している本です。
著者のデービッド・アトキンソンさんはイギリス出身、ゴールドマン・サックスなどを経て、現在は小西美術工藝社という、国宝や重要文化財の修復を行う老舗企業の社長をされています。
この小西美術工藝社、なんと300年も続く企業のようです!
さて、本の論旨は明確です。
世界中どこでも、観光客を呼び込むキラーコンテンツになるのは4つ、気候、自然、文化、食事である。
日本はこれらのポテンシャルが高いにも関わらず十分に活かしきれていないため、まだまだ外国人観光客が少ない。
観光客目線になって4つのキラーコンテンツを整備・アピールし、より多くの外国人観光客を呼び込み、一大産業化していきましょう。
以上のようなことが書かれています。
そんな本書、もっとも共感を持てたのは、
ケーススタディの対象に
奈良県が取り上げられていたこと!
そう、そうなんです。
奈良は観光地としてのポテンシャルが高いにも関わらず、本当に観光施策が下手。
奈良県民も、奈良はアピールが下手と、自虐的にいいます。
しかし、アピールだけではないですね。
まずはコンテンツ、マーケティングの4Pでいうところのプロダクトの作り込みからして不十分です。
上京して外部から奈良を見てきたこの15年間、ずっと考えてきたことです。
もっと広く、日本全体を捉えた時にやはり同じ状況に陥っているのでしょう、海外出身のデービッドさんだからこそ、そのもったいなさを痛感しているのだと思います。
しかしデービッドさんが改善点を指摘すると、単なる批判と受け止められ、反発されることがままあるそう。
それじゃあ外国人観光客数の伸びも限られてしまいますよね。
顧客ニーズを的確に捉え、外国人の皆さんの心を揺さぶるコンテンツをつくり、日本で素晴らしく感動していただきたいものです。
全般すごく共感できたので一気に読んでしまいました。
ではまた