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金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる(ロバート・キヨサキ/トム・ホイールライト) ブックレビュー14

こんにちは、

アジュベです。

 

本日は”金持ち父さん貧乏父さん”で有名な投資家、ロバート・キヨサキ氏の著書の紹介です。

 

金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる: 本当のフィナンシャル教育とは何か? (単行本)
 
 
共著者のトム・ホイールライト氏はキヨサキ氏のファイナンシャルアドバイザーをしている公認会計士です。
 
日本にも適用できる考え方
 
本書は、借金をうまく活用することで税金の支払いを抑え、いかに資産を効率的に増やしていくことができるか、を教示してくれます。
当然ですがアメリカの税制を前提に書かれているので、利率など、細かいところは日本の事情と異なりますが、それでも、”借金をして不動産を購入すると、返済分は減価償却費として所得控除されるので課税されない”、”政府が紙幣を印刷し続ける以上、現存通過の価値は相対的に下がるので、貯金は価値が目減りし続ける(インフレが継続する前提)”などは共通の考え方であり、参考になります。
また、ダウ平均株価のチャートを見せながら”株で儲けることは今の時代できなくなった”との指摘もあります。
これには株式に投資をしている私は少しショックでした。
 
”金持ち父さん貧乏父さん”を読んだ後に読むべき
 
”金持ち父さん貧乏父さん”と比較した位置付けをみると、本著は”大学院生向け”とのことです。
つまり、”金持ち父さん貧乏父さん”で資産の増やし方についてのマインドセットを形成した人が、その次に、具体的にどのようなアクションを起こすべきなのかを学ぶための本、という位置付けのようです。
”金持ち父さん貧乏父さん”でも、節税や、お金がお金を生み出すこと、について書かれているのですがどちらかというと観念的。
一方本著は前述の税制の説明などで補足しながら、より具体的に、どんなアクションをとることでどうして金銭的に得をするのかを説明しています。
ただし、支払う税額が抑えられることも含めて”お金が増える”という説明をしており、この考え自体は全くもって正しいのですが、数字の苦手な人は理解しづらいかもしれません。
そしてそういう人は”金持ち父さん”にはなれないのだろうなとも思います。
 
節税はむしろ国の意向に沿った行動
 
これだけ金持ちだ節税だといっていると、金の亡者による金の亡者のための本と捉えられるかもしれませんが、それについてはキヨサキ氏はきっぱりと否定しています。
なぜ節税できる仕組みがあるのか、それは、政府が国民にとってほしい行動があるから、そういった行動をとるインセンティブを働かせるために税優遇の施策をとっているのだと。
日本でいうと、住宅ローンの返済が所得控除されるのは、政府が国民に住宅を持つことを推奨しているから、ということです。
これには、なるほどと頷かされました。確かに、本当に節税されるのが嫌なら節税できる仕組みをなくしてしまえば良いだけのことですから。
納税額を抑えている人ほど愛国的だ、という意見にも納得できます。
 
ただし、キヨサキ氏も言っていますが、節税と脱税は別物です。
払うべき税金はきちんと払いましょう。
 
まとめが単純になってしまいましたが、このへんで。
不労所得を増やして労働から解放されたい人はぜひどうぞ。
 
ではまた